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苔目土の作り方

■発行番号 ■発行日


■芝生に目土を入れるように苔園芸でも目土入れが必要です。苔園芸での目土は苔に薄く目土を被せることで、表土の乾燥を防ぎ、直射光を遮るなど湿度調整と光量調整の働きをします。苔植物は環境の変化に弱く、植え替え直後から変色することはよくありますが、上から目土を入れることで乾燥や日照の影響を受けにくくなります。乾燥に弱い新芽も守られ、発芽数も確実に増えます。またハイゴケのように剥がれやすい苔には重石の効果もありり、風で飛ばされたり雨に流されることも少なくなります。はりゴケやまきゴケでの植え付け時だけでなく、管理でも目土入れは必要です。

標準的な苔用土・目土の作り方

  すべての用土は乾燥か半乾燥したものを使います。  この基本目土はどの苔に使用しても生育を阻害する心配はありません。 黒土は団粒構造のある良質のものを使います。保水性と粘りがあり苔を動かないように安定してくれます。黒土が入手できないときは庭土や畑土を使います。庭土にはゼニゴケや地衣類、雑草の種が混じっており消毒が必要になります。   川砂は排水性があり、また土が硬く締まらないようにします。重さもあるのでハイゴケのような軽い苔の重石的な役割もします。   ピートモスは塊にならないよう充分に混和します。軽く保水力があります。   バーミキュライトは大変軽く保水性もあります。粒が大きいものもあるので小型の苔にはあまり入れない方が良いでしょう。調整用土として鹿沼土・赤玉土で挿し芽用の細粒のものがあれば是非混ぜてください。   通販商品ではこれに熟成した腐葉土(葉100%)を微塵に粉砕して混ぜています。市販のままの腐葉土は大きく葉の形が残り、かえって発芽や生育を阻害しするため、特講では目土素材には入れていません。

赤玉土、または鹿沼土(挿芽用細粒)・・ 30%

川砂(または山砂)・・・・・・・・・・・・・・・ 20%<BR>

ピートモス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20%<BR>

黒土(または消毒した庭土、畑土)・・ 20%<BR>

バーミキュライト・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10%<BR>


大型のコケの用土・目土の作り方

    スギゴケ、ヒノキゴケ、コウヤノマンネングサなどが大型の苔になります。大型の苔は丈が長いため、目土も量が多くなります。この目土が重く通気性の悪いものだと苔は窒息してしまい、新芽を伸ばすことができなくなります。土は軽くて通気性があれば粒の大きな用土でも使えます。    黒土は団粒構造のある良質のものを使います。保水性と粘りがあり苔を動かないように安定してくれます。黒土が入手できないときは庭土や畑土を使います。庭土にはゼニゴケや地衣類、雑草の種が混じっており消毒が必要になります。
川砂は排水性があり、また土が硬く締まらないようにします。スギゴケのように土に生える苔は、土が硬く締まると新しい芽が出なくなります。庭の土が硬く締まるようならば、川砂を多めにします。
ピートモスは塊にならないよう充分に混和します。軽く保水力があります。
つぶ軽石 5mmくらいの園芸用土です。粒の大きさに分類して販売されていますので5mmくらいのものを使います。スギゴケでは単体で使用できるぐらい相性の良い素材です。(右画像) 入手できないときはバーミキュライトやパーライトなどを多めに混ぜてください。
バーミキュライトは大変軽く保水性もあります。調整用土として鹿沼土・赤玉土で挿し芽用の細粒のものがあれば是非混ぜてください。

 黒土(または消毒した庭土、畑土)・・ 30%
 川砂(または山砂)・・・・・・・・・・・・・・・ 10%
 ピートモス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20%
 つぶ軽石・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20%
 バーミキュライト・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10%
        すべての用土は乾燥したものを使います。

ほふくするコケの用土・目土の作り方

  ハイゴケ、シノブゴケ、コツボゴケ、アオギヌゴケ、ハネヒツジゴケなどほふくし横に広がる苔は、土と定着しにくく、表土に置いただけでは風で飛ばされたり、雨で流されたりしてますます定着もおぼつきません。ほふく性の苔にとって目土は風で飛ばされないようにする重し的な役割もあります。このため重たい川砂を多めに混ぜ、その目土も苔の中に入るように手で充分にならしてやります。  画像はコツボゴケ 
 黒土(または消毒した庭土、畑土)・・ 30%
 川砂(または山砂)・・・・・・・・・・・・・・・ 30%
 ピートモス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20%
 バーミキュライト・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10%
 赤玉土、または鹿沼土(挿芽用)・・・・ 10%                                              

砂地を好むコケの用土・目土の作り方

  海辺の松林の中に見られるシッポゴケや河原の砂地に生えるスナゴケなどは排水性の良い土を好みますが、少し粘りのある土も含まれています。粘質性の黒土を混ぜて粘りを出します。  スナゴケの目土は薄く播くのであれば川砂、或いは山砂だけでも目土として使うことができます。しかし毎回砂だけの目土では保水性や粘りがなく、また重くなってきます。
   黒土(または消毒した庭土、畑土)・・ 30%
   川砂(または山砂)・・・・・・・・・・・・・・・ 40%
   ピートモス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20%
   バーミキュライト・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10%
   赤玉土、または鹿沼土(挿芽用)・・・・ 10%
                                       

小型のコケの用土・目土

 目土は標準目土で問題はありませんが、粒の大きな土はあまり使わないようにします。粒の目立つものとしてはバーミキュライト。つぶの大きなバーミキュライトであれば混ぜなくても良いでしょう。                        
黒土(または消毒した庭土、畑土)・・ 50%<BR>
川砂(または山砂)・・・・・・・・・・・・・・・ 20%<BR>
ピートモス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20%<BR>
赤玉土、または鹿沼土(挿芽用)・・・・ 10%<BR>                        


苔目土のまき方
はりゴケでの目土入れ

  はりゴケ(ベタ張り)とはマット状の苔を表土に張る植え付け方です。Aの場所の苔を崩さずにそのまま剥がしてBの場所に移し替えるというもので、苔の移動になります。このため目土は不要のように思われますが、苔植物は環境の変化に弱く、場所が変わることで変色を起こしたりします。苔目土は表土の乾燥を防ぎ湿度を安定させます。また日照を遮る効果もあり、安定した環境つくりになります。  

まきゴケでの目土入れ

 まきゴケとは粉砕した生苔を表土に撒いて、そこから新芽を伸ばして殖やす育て方です。表土は日照と乾燥にさらされているため、表土に苔を撒いて水をやるだけではなかなか発芽してくれません。まきゴケにこそ苔目土は必要な作業です。  粉砕した苔は小さなもので、これに厚く目土をしてしまうと日に当たらず窒息してしまいます。まきゴケには薄く目土をします。散水で目土も落ち着き、或いは流されたりしますので、定期的に薄く目土をしてやります。

移植での目土入れ

  移植法とは比較的大型の苔を土に差し込むように植えていく植え付け方です。小型の苔は小さな塊にして植え付けます。まきゴケよりはマットに育つのが早く管理しやすいこと。環境に適応しながら育つため、はりゴケ法よりは丈夫に育ちます。   移植法では苔を用土にある程度深く差し込みます。苔目土は表土から露出した部分を保護するとともに、表土をならしてきれいに見せます。小型の山苔の植え付けは、苔を押しつけるように並べます。苔の間を1〜2cmあけて植え、ここに目土を入れます。苔を土の中に挿したのと同じになります。
右の山苔画像は植え付けて100日ぐらいのもの。そろそろ目土の追加が必要です。