装飾やディスプレイの素材には乾燥してもあまり縮れず、ボリューム感のあるハイゴケがよく使われます。山苔も乾燥時の変化が少なく、室内装飾や小物に人気があります。多くの苔は直接水を与えても根からの水分吸収はできないため、土は湿っていても室内が乾燥していると縮れるため、乾燥時に変化の少ない苔が重宝されます。大型の苔を苔庭のように一面の装飾に使えれば相応のインパクトがある素材になると思います。
 そんな中でお勧めなのがスギゴケです。スギゴケ育苗マットを、丈が10cm以上に伸びるまで3年ほど育てます。これを装飾素材として敷き詰めて利用します。表土が乾かないようにたっぷりの水を与えるか、水に浸しておく必要はありますが、長い期間葉を広げて色を保つことができます。

刈り取ったスギゴケを水に生けての試験です。
スギゴケも根からの水分や養分の吸収はほとんどないのですが、茎が発達しており、10時間ほど水に生けておくと水を吸い上げ、やがて葉を広げます。

水に生けてあれば室内が乾燥していてもほとんど影響なく葉を広げ続けます。
装飾には防水シートの使用などの工夫が必要ですが、大型のスギゴケが装飾に使えるメリットは大きいでしょう。

小さな器での水の吸い上げ試験ですが、スギゴケ育苗マット(40cm×35cm)でも結果は同じでした。

直線上に配置

スギゴケを装飾に使う